マンホール蓋の安全性と有効性を確認する技術検証

次世代型高品位グラウンドマンホールは、「次世代型マンホール蓋および上部壁技術マニュアル」に準拠した性能検証の実施により、マンホール蓋に求められる安全性能を実現できていることを示しています。

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耐スリップ性(車道)

車道において時速60km/hで走行する二輪車を想定し、ASTM(米国材料試験協会)及び舗装性能評価法に準拠したDFテスターR85により、動摩擦係数を測定します。 次世代型高品位グラウンドマンホールは、限界状態を想定した模様高さ3mm摩耗時においても、動摩擦係数は濡れたアスファルトと同様の0.45を上回っています。
※「動摩擦係数」とは、接触している部材同士が動いているときの摩擦係数になります。

耐スリップ性(車道)とDFテスター R85

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耐スリップ性(歩道)

人がマンホール蓋の上を通行している状態を想定し、歩行者のすべり、つまずきの評価や、手押し車による不快ながたつきとはまり込みの評価を行っています。また、小野式滑り抵抗値測定機を用いてC.S.R値を測定し、乾燥時・雨天時の両方において安全領域であることを確認しています。

耐スリップ性(歩道)とC.S.R

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がたつき防止性

輪荷重走行試験機を用い、マンホール蓋の上を25t車が繰り返し走行している状況を再現した試験を実施します。次世代型高品位グラウンドマンホールは長期間、がたつきの発生が無いことを確認しています。

輪荷重試験結果と輪荷重試験機

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内圧安全性

道路に設置された条件を再現した荷重を加えた蓋枠を浮上試験機に固定して内圧を発生させ、空気圧縮によってマンホール蓋が開放したときの圧力を測定します。 次世代型高品位グラウンドマンホールは、規定値の0.1MPa以下で圧力を解放しています。

浮上試験結果と浮上試験機

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耐荷重強さ

荷重試験機を用いてマンホール蓋に荷重を加えたときのたわみと、除荷したあとの残留たわみ、蓋と受枠が破壊したときの荷重と及び、発生応力度を測定します。 次世代型高品位グラウンドマンホールは、一般的な腐食環境下で設置後30年を経過した状態を想定し、裏面を1mm減肉したマンホール蓋において、衝撃荷重載荷時の発生応力度がFCD700の弾性変形域の限度である耐力値420N/mm2以下となっています。

荷重試験機による耐荷重強さの検査

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建設技術審査証明の取得

次世代型高品位グラウンドマンホールは、技術マニュアルの安全性能に対する考え方に基づき、「耐スリップ性」、「耐がたつき性」、「内圧安全性」、「耐荷重性」において耐用年数15年の2倍以上に相当する耐久性を有することを建設技術審査証明書(日本下水道新技術機構)の取得により証明しています。